1999年/ゆうさく
世紀末、
虫が電灯で
渦をまいている
暑すぎて
ぼくは蒸発してた
鱗雲に投げかけた
地球(ほし)へのラヴソング
小5のぼくは
顔を赤らめて、
夕焼け頬(ほお)
テレビでは
キャスターが
アンゴルモアの大王を
待ち望むように
最強の腹踊りを見せて、
わはははは
カブトムシさえ
もう死んだんだから、
ぼくらも死んだって
いいと思えるよ
笑えよ、ぼく、
わはははは
古(いにしえ)の歴史が
もうすぐ終わるね
ともかく、18禁コーナーに
生きてるうちに
一度入ってみたかった
はるかかなたの予言は
ぼくら人間を包んだまま
ゆるやかに、
時を流す
夜になって
結局せかいは
終わってくれなくて、無情
ああ、
ほら流れ星
せかいは
何かしら、
おわったんだ
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