景色が走る/白川水
 
切ない想いにとっぷり溺れながら
自分の中の決して定まらぬ心の細波に身を委ね、混沌とした夢のような現実をクロールする。

地理が、人のイメージの複合物が、裸のまんまの僕の中の中に電気的な刺激を喰らわす。

記憶と期待の狭間で頼りなく揺れるこの蒙漠とした現実に…。
渾然状態の意識は畏れを感じながらも、それ以外の道線を知らず、拒絶的な適応をやがては見せるであろうか……。
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