A reason/maynard
飯の時間になると
カルシウムでできた入り口を開けて
飯を押し込む
そして首をかしげる
風呂の時間になると
纏っている物を剥ぎ取って
たっぷりと水をかける
そして首をかしげる
仕事の時間になると
TPOで着こなして
何も思わずこなす
そして首をかしげる
打ち付けられた世界
俺は体当たりで破壊しようとする
骨折しようが構わない
俺は自分と同じようなヤツを見て思った
なんでこいつ等は逃げ出さないのであろう
どうしてこいつ等は魚の目でいられるのだろう
やつ等は逃げ出そうとしないやつ等を連れて行った
やつ等は俺の方に向き指を刺すと
俺の周りのやつ等までも連れて行った
暗闇で独りは寂しかった
そして俺は学んだ
蔑んでいたやつ等と足並みを揃えること
お前にとって俺の存在は気晴らし程度
俺にとってお前の存在は隠れ蓑
それが俺がお前と居る理由
お前に付いて行く
機を窺い俺は逃げ出す
お前の目は魚の目
何も感じちゃ居ない
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