信仰告白/佐々宝砂
与り知らぬ夢とやらについては唄うまい
また妄りに愛についても語るまい
汚穢のゆきつくところは清浄な海であり
死の向こうにはただ清々しい虚無がある
だから私は信じないし
だから私は信じる
天にいます我等が父よ
御名はどこかで崇められる
御国はどこかで栄える
日々の糧は今日も与えられ
私は許し許される
しかし天にいます我等が父よ
私に試練を与え給え
試練を望むこと
それだけが私の罪
***
とりあえず退屈なのよね
誰か驚かしてくれない
ありきたりな快楽はつまんないし
(快楽って言葉自体凡
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