九月/soft_machine
 
九月
あなたが好きでした

あこがれの名ばかりを孕んだ
鳳仙花が弾けています
木の葉が
択んで
静かなところへ落ちつくように
黄金の峰からふく風がゆきます

夕暮れがやわく優しく
わたし達を焼きつくす
水たまりの雲がいつまでも
別れを告げれずにいました

わたしが抱くのは
あなたが抱くから

九月
あなたが好きでした


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