ジギタリス/ピクルス
は痴漢に悪戯されていて、
僕は爆発しそうになったけど何も出来なかった。
近くにいたカッコイイ奴が気付いて助けて、
あの人は恥ずかしそうに御礼を云ってたよ。
いいなぁ、
それ、僕の役目だったのに、な。
その僕はといえば、その夜に三回もオナニーをした最低野郎で。
暫くすると、二人が仲良く喋るのを見るようになって、
あの人は、くすぐったそうに笑ったり、ネクタイを治したり、してる。
それからは眩しくて、よく見えない。
久々に僕は、仲間達とのパーティーに出掛けた。
会場は、いつものように静かで、グラスの触れ合う音や、ビールの栓を抜く音が、時折。
『…』
『…』
『
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