吐/桐野晴
ない
女は嫌い
男は好き
人は信じられない
女の子扱いを受けたことない私は
女の子にはなれないだろう
女の子らしくって何？
私は女の子じゃない
結局、こう
女の子になれることなくて
降り注ぐナイフはただ身に受け
男と同じでいなければ
無理して
なんでも我慢して
強がって
女の子して
それはもう私じゃない
ことばのナイフは傷をえぐり
広げ
それでも受け入れて
弱音とか
限界とか
だれにも頼らずに
溜めて
身に纏う
きっと
私を見てもらいたい
愛してもらいたい
ただ
それだけ
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