アンドロイドの背中/快晴
 
早朝の慌ただしい駅のホームで
よれたスーツに身を包んだ
アンドロイド達に紛れ込む
ウィダーインゼリーを注入し
素早くエネルギー補給する私

死体を乗せた霊柩車のように
ひたすら突き進む急行電車
出来損ないのアンドロイド達が
心を車内に置き忘れ
それぞれの墓場へ去っていく

「人生なんてこんなもんだよ」
その背中が私の理想を打ち砕く
分かったよ、もう分かったって
私はあともう一駅だけでも
静かに眠らせて欲しいんだ

そんな私の小さな背中は
何を語っているのだろう
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