海賊/狸亭
 



真っ青に透き徹る海が恋しい
真っ白に焼けた砂浜が恋しい。

湿気の多いべたべたする嫌な日
何でも有り余る肥大した無慈悲。

何故か連続して襲い来る不幸
大地は割れ火を吹く山の咆哮。

者共今こそ血の韻律を呼べ
遠い海賊共の真っ赤な夕べ。

物憂い揺蕩に身を任せながら
唯当ても無く漂う津津浦浦。



読みたい本がある。
欲しい本がある。
読みたいのと欲しいのとはかならずしも同じではない。
読んでしまった後でも持っていたい本は欲しいわけだ。
物欲は無いほうだが本だけは特別だ。
読みたくて欲しくて買いつづけて戴く本まであるのでふえるばかりだ。
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