なないろのあめ/零椅
あかいあかいいちご味
提灯に照らされあかいのか
キミと手を繋いでいるからなのか
みどりにすきとおるめろん味
夏の海にも似たこころ
私たちはまだあおいあおい
きいろくひかるれもん味
太陽ともとれるその色は
あふれんばかりに私を励ます
むらさきのにおいぶどう味
少しばかりの酸味には
叱咤する言葉がこめられて
だいだいいろとわらうみかん味
うつむきそうになるときも
笑顔のキミがいちばんだから
ももいろにそまったもも味
期待なんかしなくとも
キミと話すだけで心は染まる
しろくにごるはっか味
すべてはしろくぬりかため
後味のこる冬のくうき
ふれどふれども音はする
カランコロンと下駄とともに
私の缶はキミに捧ぐ
あしたのあさの虹になろう
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