きもち/アンテ
 


きおくをたよりにそうさくすると
ほねはへやのかたすみで
かさかさにかわいていた
むねのあなにおしこもうとすると
とちゅうでつっかえて
すきまからぴゅーぴゅーおとがした
むりやりおしこむと
むねのおくがきしんで
とつぜんおくまでつきささって
いきができなくなった
なみだやよだれをたらしながら
ゆかをころげまわっているうち
しだいにいたみがやわらいで
ゆっくりといきをすって
あーあー
おそるおそるしゃべってみると
いちおうじぶんのこえがでた

でももちろん
それですべてもとどおり
というぐあいにはいかなかった

でてくることばはどれも
きもちとほ
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