情景/ひろっち
婆シャツを干す、午前二時。
オッパッピーの真の意味を考えながら、秋の気配に物憂げな淋しさと、
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場所ごとに微妙に異なる重力を、
肌で感じながら。
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すっぽんの生き血を飲んで、
赤飯を食べて、
スカートが朱く染まる。
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呼吸。
とともに二酸化炭素が吐き出されて、
酸素濃度が低下して死んじまったカメムシ。
白いアサガオがカメムシをそっと包み込んで、婆シャツが大陸の風に揺れる。
生き永らえる意味を反芻し、
麦飯を咀嚼する。
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すっぽんの甘い生き血は五臓六腑に染み込んで、
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午前二時、
洗濯物をたたむ。
ほつれた糸くずを、ごみ箱に解き放つ。
呼吸する。
おまけ程度に鼻毛が揺れる。
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