trunk/イツリ
 
あの時と
まさに同じ暮らし
同じような暮らし

どことなく赤茶けた色が
町全体に漂っているような
とあるカントリータウン

ここには
小さい箱のコンテしかないから
イメージした色が見当たらない
この町には
茶色と黄土色とこげ茶と
灰色と黒と白しかないから
イメージした夢がえがけない


極彩色の都会に出て
君に出会ったけど

疲れちゃったんだ

絵の具を溶かしたようなカラフルな飲み物を胃に流し込んでは
全ての色を反射して廻り続けるディスコボールに踊らされる毎日に

逃げるようにして
ここに帰ってきたけど

もう三日で飽きちゃった

ママの
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