寝汗/
亜樹
ぐっしょりと汗をかいて見醒めた日
私の中身は薄くなってた
シーツへと吸い込まれた
私の中身は
悪夢のもとから
遁れられたのが
よっぽど嬉しかったのか
いくら呼びかけても
もう戻ってきてはくれない
仕方がないので
水を飲み
より一層
私の中身を薄くした
私から逃げられない私は
そうして私の中身が
すっかり空になるのを待っている
戻る
編
削
Point
(2)