せつなに謳う/みちる
 
わたしは
とらえたものを
ひとつ ひとつ
千切って 割いて

溜め息の風に
流します


永遠は
はかないもので
だけれども
信じずにはいられない


だからわたしは
こゆびの見た夢に
ひとつ ひとつ
キスをして 破って

なみだの海に
流します

この世の果てに
しあわせ、があると
あやうい嘘を
見破れないままに


わたしは
哀しいいきものでした
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