ない/フクロネヅミ
 
頭の中で
蜘蛛の子が散った
炭酸に身体を
浸したみたいに
鳥肌がたった

放心状態の間は
あまくも
からくも
ならなかった

ちゅうぶらりん

そういやと
他人の言葉を
急に
思い出して
試す

目をふさいだり
鼻をつまんだり
息を止めてみたり
魂を
空高く放ったり

何もなかった
開放感も
満足感も
得るものがない
始まりがこない

とりあえず
昼の晴れの
カフェテラスの
ど真ん中で
立ち上がる

まだ
何も
考えて
ないけど

呼吸と徒歩は
それでもできる

それくらいは
わかるとおもう
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