59P 「短歌2」より/
むさこ
花冷えに辛夷の花は紙吹雪
さながら空に向きて咲きつぐ
隣屋の蔦塀越して握手する
さまに吾が家の薔薇に近づく
芋づるが木犀の木に巻きつきて
ヌカゴガ三つ太りていたり
雨だれのリズムを持ちて落つる音
一人の夜を飽かず聞きおり
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