ぼくはこれを青春で片付けたくない。/哀詩
きみの枕をぬらす、
ぼくの塩分が今日こそは
とめどなくあふれてきみを溶かしてしまえと願った。
そのラインをなでるのはなんだか億劫だからね、
せめて想像で書けるようにはしたくて
何度も何度もみていたら きみは
よっぽど すきなのね、 そこが。
(そういってはにかんだ姿こそぼくが絵にしたか、った)
食べ頃を逃したみかんの訴えかけが
ひどくぼくと類似している気がして
(へたを取ってかわをむいて食べようとして壁になげた。)
洗わなきゃいけない壁だとか
まるみを持つきみのそのフォルムだとか
ぼくの価値のない涙だとか
(大人は青春だとばかみたいに断言したがる。)
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