/渡邉建志
もいい。でも、たぶん、生きていたほうがいいんだとおもう。たとえばセックスは実体を通して非実体に触れる(ない)ことだとおもう。実体がないところへ手を伸ばしていく、向こうからも手が伸びてくる、見えない空間で、手がふとふれあうことがあり、そしてまた静かにはなれていく。手ははなれていくけれども、あいかわらずぼくとあなたは非実体を通じて繋がっているのなら、それでいいし、でも、触れられないものに触れようとする想像力のことを、ぼくはとても大好きだから、ぼくは生きていたいとおもう、あなたにも生きていてほしいとおもう。
あー
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