見つめあえたら/ねこ歩き
現実高くて 値がつきそうな昼下がり
カレーの染みがついたシャツ
勘違いして着て始まる毎日
ベルトを緩く締めて
古井戸の底に落ちてく野望
引き上げた水の味 リサイクルできそうだ
もう少しだけ 馬鹿やれる 間に合いそうな臭いが恥ずかしいよ
燃え滾る昨日の食べ残しは
毒さえも持てない可愛いクズ
灰になって散る前に 吸い込んでやる
ほら ウサギが眠る前に 新聞紙の三輪車 汚いガスを武器にして 走りだせ
稲穂揺れる 心揺れず それが遥か昔の本音なら
くすぐる瞳のなか まだ映るだろう まだ映るだろう
会えたそのときは 自己紹介から畦道で眠ろう
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