不意な経過/テルテル坊主
不意にあることがなくなってしまった
なにもやることが起きず
このまま時間だけが過ぎていくのかなと思ったとき
理解してしまった
人間がどんなに抵抗しても逃げられない束縛
時間
昨日の夕方の通り雨はもう戻らず
大卒のニートはただ引きこもり年を取る
火をつけたタバコは煙を上げて灰になり
旅先の旅館には部屋を貸し出す期限がある
追われるように過ごす毎日から離れて少し休めば
戻れない昨日を悲しみ
やってくる明日に恐怖する
ああまた明日がやってくる
頭では分かっている事
動かなければ
体が鉛のようで
固まった体で
また明日を迎える
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