『祭り後』/
朝原 凪人
焼け蒸したアスファルトの
ざらついた風が人を攫い
ぼくを独りとり残す
カラン カラカラ
下駄が鳴らした残響に
道に落ちた綿菓子の
わりばしに集る蟻々に
砂利で跳ね
黒く汚れた金魚の腹に
誰かの夢の食べ残し
見つけて集めて火を点けて
ぼくだけの線香花火 赤黄色
パチッと
弾けて散った夢の破片
ぼくを焦がして含み笑い
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