鳩の幸せ/小川 葉
 
想うことでしか
満たされることのない
言葉のすき間を
こっそりと埋めている
夜のからすが
忘れられた唄を
鼻で奏でる無意味

夜明けの海が
静かに沸騰するころ
意味という名の
鳩の幸せは
全面的に変更された
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