心拍数。/
もののあはれ
される
いつからか溝の底はみえなくなった
どこまでも深いみたいだから
とても埋まらない
一先ず君の額に口づけをして
残された時の隙間を埋めてみる
嘘だよねと言うと
ほんとだよと君は言う
空は嘘みたいな青だよって言うと
ぜんぶ零れちゃったよと返される
いつのまに手を離してしまったのだろう
ぜんぶ零れたみたいだから
とても還れない
一先ず君が好きな突拍子も無い嘘をついて
僕の好きな君の笑顔に最後の別れを告げた
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