ダンスと同性愛発生の仮説/ケンディ
 
の拍子で変形したもの(ヴァリアント)ではないか。思考の構造という観点から言えば、超越論的認識のヴァリアントとして、同性愛という形式が発生したと推測される。
ここでビンスワンガーの鬱病分析に立ち寄っておく。彼は超越論的論理学の観点から鬱病を分析している。彼は鬱病を「自然的経験の構成的結合からの一種の離脱」であると捉えている(『うつ病と躁病』、みすず書房)。自然的な(naturell)経験を、身体や現実的コミュニケーション・コンテクストと理解してみよう。および、認識という観点や認識における我々の不可欠・遡及不要な論理的前提(超越論的前提)という観点からこの《自然的な経験》を考えてみよう。その観点から
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