夏祭り/
ぽえむ君
夏祭りが終わった
その次の日の朝
不思議な世界だったこの公園は
いつもの公園を
たた狭くしているだけの
小さな空間でしかなかった
組み立てられていた木材が
リズムよく折りたたまれてゆく
白いテントが低くなり
鉄骨は一つ一つが並べられ
大きな袋の中に入ってゆく
あんなに大きかった世界は
一畳の広さの上に積み込まれ
閉じてゆく
夏祭りはこの中に
来年まで眠る
今年の夏は終わる
蝉の声とともに
どこか風は秋のようだった
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