貿易風の吹く頃/The Boys On The Rock
ぼくらは ずっと待っていた
ぼくらの町へ 乾いた貿易風が吹く季節を
帆をぱんぱんに張り 胸板の厚い奴らが
また 町を訪れる春の季節を
むすめどもばかりか 近所の後家や亭主持ちすら
こころ躍らせ 桃色の臭気を立てるとき
ぼくらは そっと奴らを盗み見る
奴らの 調度品のような肌を
別の生き物のような 屈強な屹立を
町の置屋へ消えていく
奴らの膨らみに 誘われて
若衆になった 幼馴染の手を借りて
忍び込んだ隠れ部屋から
奴らの淫わいな遊びに
こっそり まぜてもらうのだ
戻る 編 削 Point(3)