曲水/
朱雀
艶めかしい光沢を乗せ
四生の吐息が綾なす短夜に
疼(ひいら)ぐ熱(ほとり)を持て余す
喟然として天を仰ぎ
自浄と自壊が引き合う跡に
時知り顔の潦(にわたずみ)
傍(かたわ)らの地を這い
生き長らえる青蜥蜴の
惜しげもない自切(じせつ)
ひくと蠢く残骸に
一瞥すら与えぬ潔さは
冷やりとした感触を首筋に残し
閻浮(えんぶ)の塵を握り締め
憮然と佇む足もとに
微かながら斡流(あつりゅう)を見る
戻る
編
削
Point
(0)