あ い い ろ/
和泉 千秋
尋常さを失くした青
筆先から ぼたりと落ちる
身動き一つ儘ならず
掌ごしに見た空は
カシス色した鉄の味に覆われる
失くしてしまったモノ達の感触だけ
ただ ざわざわと
蠢きながら 海へ向かうの
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