黙示録 〜罪のない者が、最初に石を投げた/クリ
愛情」を回想し、「ピーター・セラーズはユダヤ系だったな」と思い出した。
彼はそれから、妊娠中の娘ラケルに思いを馳せて深く深く心を痛めた。
そして、イスラエルではなく、アメリカを憎んだ。第七の封印は北米で解かれるべきであった、と。
13年後、ラケルは息子とともに海辺にいる。
脚のない息子は、腐りかけた魚を利用して自慰に耽っている。
神はラケルの祈りは聞き入れはしたが、脚のない息子の望みを叶えることはしなかった。御心のまま。
息子には生殖能力が欠如しており、ただただ老人の前戯のごとくカウパー氏腺液だけが砂を無益に濡らした。
ラケルは息子を咎めることはなく、常日ごろ涙を流さんば
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