光速の美夏/AB(なかほど)
 


あたし
夢のように消えた
夕べの歩行者天国
浴衣の君のように


    美しい国って
    もう来ないんでしょうか
    もうやって来たんでしょうか
    それともとっくに
    通り過ぎたんでしょうか


あたし
氷のように溶けた
甲子園の金属音が
蜩に溶けた頃


    目を開き
    心を開き


夏休みの友
の裏表紙に書いた落書き
程の真実に
ちゃんと生きている
  って言ってみろ


    遠くの歓声が聞こえる
    よりも早く
    感じて



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