電燈/水町綜助
 
薄く目を開き
ぼんやりと霞む
蛍光灯に
壁や
柱は
照らされて

土壁に
生まれた
生きた
死んだ生物の
擂りつぶれた亡骸が
ジッ と
燐光を放っては
塗り固められているので

吐息やら
雨滴の煙(けぶり)やら
漂って
水を吸った柱に
溶かされた生物の亡骸が
あまく
染み込んでいるので

僕という人間が連続していることなどは
実に分かりやすく。

咀嚼する
他者の肉体と
うまみのしたたり 体液は
そのまま重なりあってつながってゆく
指で描いたような
(しかし描けない)
(または線状の記憶のみのこしてきえる 光の傷の)
輪のよ
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