ウインク/
乱太郎
真昼の太陽の微笑みを
光とともに受けて
重たい涙が乾いてしまった
空が吸い込んだみたいに
真昼の温もりのある風が
おそるおそる
やってきて
冷たい憂鬱を運んで行った
夕立にならなければいいが
真昼のウインクに
投げキッスのお返し
白黒の子猫が
にゃあんと鳴いて
赤く熟したさくらんぼが
ぽとりと 落ちる
真昼は
照れ屋なので
今日という置手紙を残して
夜にバトンタッチ
明日も
会いたいな
戻る
編
削
Point
(12)