追憶/あずみの
 
盆踊りの喧騒を避けて
入り込んだ路地は
中学生の頃の通学路
狭く細く静かな時間が
そのままだった

一陣の風が吹いて
セーラー服姿のわたしの
残像が行き過ぎる

遠くからの笑い声が
あの頃の楽しさを
鮮やかに蘇らせた

項垂れた大きな向日葵が
昔と同じ場所に
ひっそりと佇んで
柔らかな夕陽を浴びている


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