代用人間への手紙/hoochie coochie man
交信で 毎分 毎秒 生み出され
殺されてゆく
『私とは他者だ』と 永遠を見つけた詩人は
すっかり 言葉をあきらめて
詩人という形は 太陽に溶け 海に流された
代用人間とはそのようなものだ
僕が僕を自覚したとき それはあなただ
あなたがあなたを自覚したとき それはぼくだ
『本当のことを言おうか?』という問いにはいつも
『本当のことを言おうか?』と問い返さねばならない
代用人間は語る
終わりなきトートロジーが私そのものだと
それはあなたがいることでぼくがいて
ぼくがいることであなたがいるような
生ぬる
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)