「 おちんちん電車。 」/PULL.
 
た。
誰もいない。
だけどあたしは話し足りなくってそれでも話し続けた。
一人ずっと話し続けているとやがてあたしは疲れて、
ここに帰りたくなった。

あたしは駅を探す。
ここに帰る駅を探す。
駅は知らない街の知らない場所にあるけれど、
あたしはどこだか解らない。
迷子になって知らない街の知らない角を曲がり、
あたしはどんどん知らない方に向かって、
歩く。

ここは、
どこなのだろう。
あたしどこで、
道を間違えてしまったのだろう。

知らない街は目まぐるしく曲がりくねりあたしはものすごい速さで知らない街の中を流されてゆく。












           了。


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