記憶の断片小説・ショートシネマ 「ロイド」/虹村 凌
。よかったね」といいました。
それでも、手の中にあるペットボトルのお茶は、ドクリドクリと脈を打って。
しばらくすると、ロイドはこう言いました。
「あー、私、今日映画の試写会に行こうと思ってたんだった」
「ちょ、おまっ…それなら俺に来ていいとか言うなよっ…!」
…あれ?これは初日の事だったかな?
この会話は、一本目の映画を見た後に交わした会話かも知れない。
とにかく、彼女は少し変な女で、予定を全く言わない。
突然にその後の予定を言うもんだから、こっちはテンパってしまう。
結局、僕らは何もせずに彼女の家を後にしました。
僕の目が、ギラギラしていたからかな?
まさかね。君には、君が大好きなダンナ様がいたからだよね。
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