手紙/桜井小春
屑は
所詮
屑
なのです。
言の葉の足りない便箋。
屑しか詰まっていない引き出し。
見えない星。
蓋をされた想い。
どこにぶつければよいですか。
0と1の羅列だけでは
何も叶いはしないのです。
この声で
この体で
この体温で
何か
何か
あなたの中に残せるものは
ないのでしょうか。
あまりにも
と
お
い。
インクの切れた万年筆
で
真っ直ぐな
どうしようもなく真っ直ぐな
この想い
を
綴りましょう。
隠された空の屑に
やりきれない
どうしようもなくやりきれない
このエレジー
を
託しましょう。
何の
何の確証も
無い。
遠い、なぁ。
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