俺の隣でソイソースグラスホッパーが「もう喋るな、話が噛み合わねえ」と泣いた/人間
てたみたいで、帰りに1割貰っちゃって。
残り9割ですか?誰かのお遊びにでも使われたんじゃないですかね」
俺の話を浴びつつ
ソイソースグラスホッパーは興味無さげに
ずっと脚を擦り合わせていた
家計簿のレシートは下の層から順番に黒ずんでいく
点滅する蛍光灯が映写機の真似をして
アイソメトリック投影法にしたがって俺の等軸測投影図を畳に焼き付けた
縦横斜めの線をなぞって
要領さえ掴めば簡単だ
相手の嗜虐心を満足させればいいという話
「つまらねえ人生だな」
呟きを足場にしてソイソースグラスホッパーは跳び上がり
14型テレビデオの上に立つミニチュア骨格模型の頭に乗った
つまると
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