雨とともにぼくたちは/構造
雨とともにぼくたちははげしくなった
ルルルとラララを細いこえで
掻き消せるようにうたいつづけ
うちがわからやってくる爆発の
衝撃にたえられるように
にぎりしめながら
よりそっていようとした
そしてぼくたちはくりかえした
麻痺はいつものようにやってきて
いまだひびきわたりながらも
うごけていないすきに、
しあわせという名前を冠そうとして
ぼくたちのいつものような凡庸と
薄暗い笑顔に打ち消される
めをさえぎってぼくたちが
もういちどまぶたをひらいたとき
すべてを、なにもかもわすれはて
あたり一面の野原にむけて
それぞれ歩もうとしている
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