私は死体/零椅
 
受けます

忘れて
それが一番いいし そうしなきゃいけないよ
あなたが忘れないと言ったら私はあなたを許しません
忘れなきゃいけないから

いつかあなたの隣りにいる人にとても失礼だと思う
だって死んだ奴と張り合えないでしょ
過去の人になるんだもん
それに遠い未来のあなたの子供に失礼だよ

いろんな人に大して失礼なの

私は忘れてほしい
忘れないで下さいなんて言わないよ
言いたくないから
忘れてほしいの 私という存在を


そうして私はようやく世界から抜け出せる気がする



















驚くほど無惨だっただろう私の死体
あなたはどう思ったのかな
泣いている姿が見えたよ
ああ 私は目を開いて死んだんだ
動かないもの
何も何も 瞬きすらできない

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