アパートの窓と冬の空/ナッキ
 


その日は 嵐が近くて
アパートの窓がふるえていた

君との時間重ねるたび
君の態度も変わっていった
まるで他人のことのように
悲しい過去を語る君のふるえる肩
思わず押さえた

雨音 気づいた時には
アパートの窓はくもっていた

いままで見つからなかった
いつも隣にいたからかな
それでも待っていたかった
いつかわかると思ってた

雷鳴 少しの静寂
アパートの窓が光っていた

今、痛いほどにわかった
あの時の沈黙
臆病な僕の影はいつも僕の後ろに
少しの勇気と
冬の夜の僕の決心

嵐は すべてを流して
アパートの窓は開いていた

見上げれば落ちかけた月
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