君に会いたい/たけ いたけ
大量殺人の力を手に入れられる
一向に手に入らない円盤を
一向に忘れることが出来ない
そのまま
地べたを舐めさせられる
嗅いでいた
と意識がなくとも
腐敗に似た花の匂いが
体に蔓延していた
3
獣の匂いはズボンに染み付いたが
洗濯する間
つよく意識した
情けなく落ちた
領収書のあれこれも
木の葉のように厚みを増して
霊柩車に見取られながら
仕方なく昨日を引き継ぐ
あの店員の呼び込みに
応えることがいいことのようだ
町がうろうろしている
胡乱な目を交換するとも
青空に代わり映えはなかった
そしらぬ振りして
石鹸を擦りながら
臭いをかぐ
電話機の
スカートの
猫毛の
車のバンパーの
砂埃の
君の陰唇の
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