手紙/石原大介
(ゲロゲロ)
ビート (ゲロゲロ)
ビート (ゲロゲロ)
ビート (ゲロゲロ)
物語に対してはほとんど
肉体的な恐怖を覚える
物語の持つ暴力と魔力に
翻弄されてきた人類の記憶が
劣等なこの俺の身体にさえ、確かな深手を刻んでいる
、なんていうこれまた物語
に正面切って
あなたの暴いたもの、それが
単純であればあるほど
真実であればあるほど
タイプライターを手繰るあなたの、毛むくじゃらの野太い指が
俺にはほんとうに恐ろしかった
どこまでもしらふな
あらゆる戦争の通過した、冷たい海原のような
あなたの青い眼差しが俺には
ほんとうに心底恐ろしかった
ビート (ゲロ
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