「球の描き方」/ソティロ
 
「球の描き方」





水の中で目を開けた
融けなかった青が
からだのなかに入り込もうとしている
皮膚のあいだから
――それは恐ろしいことだった


夕方が近づいている
陸(おか)の上にも
青がゆっくり降りてきて
それが怖い
でも青と
仲良くなりたいと思った


白い月が出ている
輪郭がいやにくっきりしていて
途中からぼやけてやがてなくなる
ゆるやかに、青に侵されている


ねえ
夜のたくあん色の月もすきだけど
もしかしたらひるまの月はもっとすきかもしれない
惑星にいる
そんな気がするんだ
ぼくが月のはなしを持ちかけると

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