線路/きお
 
待っていたのは息も詰まりそうな
あなたの口が開くその一瞬
何を言われても笑ってかわそうなんて
身構えていたあたしがばかだったみたい

泣くに泣けないのは
笑うに笑えないのは
肯定でも否定でもない、平行線を提示されたせい
バカにしないでよねえ
友達とかなんて、都合のいい逃げ道じゃない

乾いた笑いで、嫌われたくなくて、
それでも友達でいたくて、痛くて
今言った言葉を忘れて欲しいなんて
本当は何度でも考えて欲しいのに

今日までの勇気を、その後の空虚を、後悔を
あなたの口が開くその一瞬の、長さを
あたしはずっと待ってたんだ
だけど長すぎたねえ

これから先、あたしたちの線路は世界を何周回るだろう?
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