冒険者/狩心
 
注ぐ
公園の錆びたブランコやシーソーに降り注ぐ
千の夜を越えて
深く深く深く水面を上昇させる
水面の中には深い緑
サボテンが生まれ変わろうとしている

白色と水色が交互に折り重なって続く渦巻状のトンネル
平面が立体のように見える錯覚を利用したトンネル
人々は迷わずそのトンネルを奥へと進む
何もない神聖な匂いが懐かしい気持ちにさせるのだ

行き止まりの部屋には膨大な埃が堆積している
そこで初めて、自らが歩んできた道のりの時間を知る

行き止まりの部屋から
鋭利なナイフで空間を構成していく
部屋と部屋とをつなぎ
脳と脳を刺激する
ここも新たな宇宙

象形文字で描かれた
進化の過程が 黄緑色 → 赤色 → 青色 へと流れている
そこに白いバツ印と無数の白い手形を焼き付けて
これを遺言として残す

戻る   Point(1)