冒険者/狩心
農耕民族だった稲作の記憶
橙色の太陽の光に手形をつけた
水色の水面に手形をつけた
その指紋が今も残っている
平面化された緑と土
区画化されて図形を生み出した
中心を対角線上に突き抜ける舗装された道路
所々に穴が開いている
穴の向こうに白い壁が見える
全ての色が炎のように踊りだし
灰になる度に中心へ向かう
中心には灰が溜まり、黒い炎が存在する
枯れた木が人の手のように伸びてくる
黒いその手に白い血管が浮かび上がる
ドクドクと鼓動を打つように
生命を呼び覚ます
その手が包み込む丸い球体が我々の祖先
やはりそれも灰色をしている
髪の毛のない人類は大き
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