去年今年/石原ユキオ
 
しょうにい

知らん子が浴衣の裾へさばっとん

十六夜を板金塗装しています

背中にはケロイド一面の鰯雲

なめ茸は意外とはやく歩きます

秋の夜を順番待ちの羊かな

いっせいに墓が振り向き曼珠沙華

抱きしめた彼女は菊人形だった

冷まじや首を引き抜かれしペコちゃん

忍び寄り首にぶすりと赤い羽根

この海鼠さっさと腸を吐きなさい

母さんとニートの僕と根深汁

靴下に幼女を詰めている聖夜

このわき毛フェイクファーです触ります
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