去年今年/
石原ユキオ
しょうにい
知らん子が浴衣の裾へさばっとん
十六夜を板金塗装しています
背中にはケロイド一面の鰯雲
なめ茸は意外とはやく歩きます
秋の夜を順番待ちの羊かな
いっせいに墓が振り向き曼珠沙華
抱きしめた彼女は菊人形だった
冷まじや首を引き抜かれしペコちゃん
忍び寄り首にぶすりと赤い羽根
この海鼠さっさと腸を吐きなさい
母さんとニートの僕と根深汁
靴下に幼女を詰めている聖夜
このわき毛フェイクファーです触ります
戻る
編
削
Point
(5)