ドルイド谷垣の『新釈奴隷道!』 第一回/人間
 
いでしょう。
もしも、御主人様が何かしら不慮の事故に遭っても、速やかに対応出来るよう、
病気や怪我や災害に備え、自然科学や医学や法律など諸学予備知識を頭に叩き込み、
ボランティアやアルバイトを通して救急救命の経験を積んでおくのも良いでしょう。
御主人様が退屈しないよう、文学や芸術や音楽に励み、
作品を流通させる事で御主人様の御目御耳を賑わせ、楽しんで戴くのも良いでしょう。

奴隷がやるべき仕事は山ほどあります。
その工程一つ一つを蔑ろにして報酬だけ欲しがるような身の程知らずは、
警察に捕まり、法に裁かれ、頭を冷やして反省すべきです。


奴隷道は険しく厳しいものです。
しかし、道を極めた末には、何物にも代え難い”甘美なる至高の歓喜”が待っている事でしょう。


あなたの御主人様は、誰ですか?



では次回まで、御機嫌よう。

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